【前編】コンポストサミット「循環と生きる を コンポストから始めよう」レポート/LFCコンポスト&キエーロ&金子みみずちゃんの家&EMボカシが参加!

 
 

鎌倉・材木座の「はつひので」とオンラインで開催した、コンポスト・サミットVol.00。「循環と生きる を コンポストから始めよう」をテーマに、日本を代表するコンポストの開発者のみなさんが集まり、コンポストの魅力を考え、コンポストの始め方を知る場となりました。このコンポスト・サミットの模様を文字起こしの形でお届けします。

登壇してくれた皆さん:

LFCコンポスト たいら由以子さん(ローカルフードサイクリング代表)キエーロ 平野理恵さん
金子みみずちゃんの家  久保幸路さん(光和商事代表)、別府恵さん(光和商事みみず係)
EMボカシ 石川三剛さん(株式会社EM生活 環境改善事業部)

進行:松原佳代(composter)、小林ななみさん(はつひので)

※この記事は、前編・後編で構成します。今回は前編です。後編はこちらに

なぜ今コンポスト・サミットをやるのか?

まず最初にコンポスト・サミットの開催の背景をお伝えするところから、イベントはスタートしました。

松原:私たちは現在、鎌倉の材木座でコミュニティコンポストを行っています。コンポストについてもっと知りたいという方が多かったことが、このコンポストサミットをやろうとなったきっかけでした。これから少しずつ深掘りしていきたいのですが、まず、Vol.00ということで、代表的なコンポストの方々のお話を聞こうということになりました。まず最初にコンポストって何なのか?というところを簡単に説明しようと思います。

コンポストとは何か?用語と種類を解説

松原:日本では、「堆肥化」することをコンポストと呼んでいます。本当のCompostという英語は、堆肥のことを指します。堆肥化する容器のことをComposter、堆肥化する行為のことはCompostingと英語では呼びます。

そしてコンポストとは何なのか、というと野菜の残渣、生ごみを微生物の力を借りて分解する行為と一般的には言われています。

続きまして、コンポストの種類について。これは今日のゲストのみなさんにきていただいた理由にもなるので、最初に説明します。コンポストというのは大きく分けて「好気性」と呼ばれるものと「嫌気性」と呼ばれるものがあります。好気性はその名の通り、空気を好む微生物で、嫌気性は空気を嫌う微生物です。空気を好む微生物を使用するコンポストが好気性コンポストと呼ばれます。LFCコンポストやキエーロなどが、街中で見かける好気性コンポストの一例です。

一方で、嫌気性コンポストは空気を嫌う微生物によって分解されるもので、EMぼかしが代表的な方法です。また、別の方法としてみみずコンポストがあり、みみずが食べ残した排泄物で堆肥を作ります。

さらに、自治体の助成金で購入されることも多い機械式コンポストがあります。これは、電気で乾燥させて裁断し、重量を軽くするものです。

生ごみ処理か土作りを目的とするか、室内で使用するか、屋外で使うかに応じて、選択がなされることが多いです。また、どれくらいのお世話が可能か、その手間はどの程度かという点も、コンポスト選びの重要な要素となります。

そして、知っておきたいコンポスト用語についても触れておきたいと思います。皆さんもうご存じかもしれませんが、プレゼンテーションで出てきそうな用語をいくつか先に説明しようと思います。まず、「切り返し」というのは、コンポストを混ぜる行為を指します。次に、「基材」とは、コンポストの容器に最初に入れる新聞紙や土などの材料のことです。

また、「分解」と「熟成」という用語もよく使われます。「分解」とは、生ごみが徐々に形を変えていくプロセスのことを指し、「熟成」はその後の期間で、堆肥が完成するまでの過程を意味するのが一般的な使われ方になると思います。

私たちはコンポストに関するcomposterというメディアを運営していて、コンポスト用語辞典も掲載しています。興味がある方は、サイトを覗いてみてください。

copyright @composter

続いて、日本を代表するコンポストをつくって運営なされている皆さんのプレゼンテーションへと移りました。

LFCコンポストの描く「半径2キロの栄養循環」

平さん:私は、食べ物をより良いものに変える活動を長年行っています。この活動の一環として、コンポスト(堆肥化)を1997年から始めました。2005年(平成17年度)からは、人材育成事業に50%軸足を移して、国内外での普及活動を行いながら、都市型コンポストを開発しました。

2022年には、生ごみ焼却ゼロプラットフォームを立ち上げました。さまざまなコンポスト技術を活用し、ソーシャルインパクトを高めたり、評価指標も出したりして活動しています。興味がある方は、ぜひ参加していただければと思います。もし関心があればぜひ一緒に活動できたらと思います。私たちのコンポストの活動は、地域の「もったいないキッチン」の「TRRA」などにも展開しているので、機会があればぜひ見に来てください。

身の回りの栄養を回収し、循環させようということで、まず60年以上にわたり堆肥づくりに取り組んでいる私の母を誘い、さまざまなコンポストや循環のしくみををつくってきました。たとえば福岡市と組んで、地域の干潟で発生して生態系を壊している海藻の堆肥化手掛け、20年前に木枠コンポストを開発し時間を大幅に短縮する方法をするなど、家庭用から大規模なものまで、さまざまな有機性廃棄物を堆肥化して、みんなが取り組みやすい方法を開発してきています。

私は堆肥の魅力に取り憑かれたまま、現在も毎日楽しく堆肥づくりをしています。コミュニティガーデンや、コミュティコンポストも結構やっていて、約30年ぐらい堆肥の実証実験をしながら、量はどうか、基材開発にこういったものが入れられるかどうか、みたいなことをいろいろとやってきました。

この活動は、私の父の病気がきっかけで、食の安全が危ないと感じたところから始まりました。自分の娘たちが将来、何を食べるかという問いから、この活動に取り組むようになりました。昔と今の暮らしが違っているということから、今後は世界の3分の2が都市部に住むようになります。いろいろなものを消費して、搾取する自分自身が原因だったということに気づき、都市部に生ごみが集中していることからも、都市部でできるコンポストの開発に重点を置いてきました。それから、半径2キロ圏内で循環の仕組みができると、みんな幸せになって環境にもいい「半径2kmでの栄養循環」を提唱しています。半径2kmというのは主婦が感じる生活圏内、自転車でまわれる距離であり、中学生の行動範囲であり、地産地消の定義でもあります。

「栄養は循環させて動かすことで持続可能になる」と考えています。そしてコンポストは資源の効率化にすることをかなり追求してきています。そこで4年前に最終的に、バック型のコンポストを作りました。1日1分で都会のベランダで楽しくできます。長年研究を重ねてきて、取り組みやすさ、というのが非常に大事なことからこの形に行きつきました。近くの半径2km圏内にある場所にできたコンポストを持っていったら、農家の人と交換できるような仕組みを作ろうと思ったのでバック型にしました。

lfcompost

平さん:このバッグの中に使う基材も約25年研究していますが、植物由来の自然素材で、有機性廃棄物をもとにしています。生ごみを2ヶ月から3ヶ月投入し続け、熟成させて、菜園や農家さんのところに移動できるコンポストです。

中に入れる生ごみはひと口大にして切手入れます。生ごみ専用です。家庭から出る食べ残しは全部入れることができますが、貝殻は入れないように伝えていますね。生ごみの投入量、温度の変化、これは微生物の活動量に応じて、上がったり下がったりするので、そのようなことを指導もしています。白カビが生えても大丈夫ですよということなど。
生ごみ以外のものを入れたい場合には、庭でできる他のコンポストを紹介しています。

微生物の生命活動を見直すことによって、私たち人間は地球温暖化という特殊な状況に対処していけると思います。このコンポストのプロセスでは、コンポストの中での変化や分解を通じて、栄養を縮めていくということをお伝えしています。そして、私たちは長年にわたって人材育成を行っており、LINEで徹底的にサポートしています。AIではなく、手打ちで返事をしているメンバーが会員向けにサービスを提供しています。また、ベランダから始まる持続可能な栄養循環を行い、堆肥の使い道や回収、農家との連携も行っています。実際、今日も農サロンで農家の人たちとコンポストのことについて話し合っています。都会に集まって栄養を農家の人が作り、それを販売して持続可能な循環に協力していこうということです。この3年間で10万人以上の方にLFCコンボスを使っていただき、約3000トンの生ごみを減らしています。しかも、九十パーセントが初心者だったので、ゴミが大幅に減ったという実感があります。

これまで、パイロットモデルとして長年さまざまなことをしてきたLFCプロジェクトを、東京でもさまざまな形でスタートさせています。私たちも15年前ぐらいからコミュニティコンポストに取り組んでいます。たとえば高齢者タイプや一般住宅タイプなど、いろいろ作ってきています。屋上などでも現在十数箇所で行っており、そのノウハウを使って、東京でもさまざまなケースを作っています。今後は、政令都市1500カ所にコミュニティーガーデンをつくり、さまざまなコンボストとも連携していきたいと考えています。「ネイチャーポジティブな暮らし」を都会から広め、そこで働く人の創出などをしていくことが目的です。「たのしい循環生活とパブリックヘルスの実現」が私たちの目的です。たのしく循環することによって、地域の人々が小さな努力をすることで病気を予防し、精神的にも肉体的にも健康になっていくような社会を目指しています。今後、私たちの目標としては、日本の全世帯の三分の一の方に手仕事としてコンポストを作っていただき、もう一度コンポストを日本の文化に取り入れていくことを考えています。今日はさまざまなコンポストの方々が参加しているので、ぜひ仲良くしていただいて、一緒にこのような文化を作っていきたいと思っています。ぜひ声をかけてください。

実はいろいろなところでいろいろなコンポストを紹介する機会もあるので、繋がって行けたらいいなと思っております。今会社を起こしたのですが、ほとんどソーシャルビジネスでNPOとあまり変わらないんですけど、会社の中で毎日のごみを循環してランチを食べるために、庭で野菜を育てて、毎日自分たちでランチを作って、循環をしています。私の事例紹介は以上です。ありがとうございました。 (Instagram @LFC_lunch)

LFCコンポストの平さんへの質問タイムに移りました。

ー入れてはいけないものに花や草とありますが、生ごみと何が異なるのでしょうか?

平さん:入れていいよということにしておきますと、庭のものとかも入れてしまい、いろいろな種類のダニとかが発生することがあります。なので生ごみ専用にして、まず生ごみを循環しましょうと、わかりやすくするためにそのように伝えています。

ー袋は何個持っていた方がいいですか?

平さん:できたらふたつ用意してください。、熟成用と投入用があるといいと思います。 

ー熟成期間はどれぐらいからはじめたらいいでしょうか。

平さん:いつも通り入れているのに臭いが出るといったサインが出るので、そこが辞め時でしょうか。もうひとつは、LFCコンポストなら、20キロから25キロぐらい入れた時などを目安にしてもらうといいと思います。熟成期間に移行する時は次のバッグに移行してください。そのようにして2つのバッグを交互に使っていくのがよいと思います。熟成が終わったものは家で使ったり、コミュニティで使ったりしてください。LFCコンポストは、コミュニティコンポストに非常に相性が良く向いています。

LFCコンポストは、スタートしてからの3年間で20箇所以上の改良を重ねています。今後も改良を続けていくつもりですが、今はベストなものを提供しています。

ーバック型のLFCコンポストで処理していると、基材が固まることがありますが、それはそういうものですか?

平さん:混ぜないと、どのコンポストタイプもそうなります。スコップで崩すと良いですし、全体が硬い場合は横にして、上から押してあげると簡単に崩れるのがLFCの特徴です。適度に混ぜることをおすすめします。

ー 今は何人ぐらいの方が使っているのでしょうか。

平さん:今、5万世帯以上の方に使っていただいていると思います。ほとんどの方が初心者で都会暮らしの多くの方が、コンポストや微生物に触れる機会になっていると感じています。

lfccompost2

続いて、みみずコンポストを展開している光和商事のみみず係の別府恵さん、代表の久保幸路さんから、光和商事のみみずコンポスト『金子(きんのこ)みみずちゃんの家』の紹介に移りました。


みみずは地球を救う生きもの。日本を代表するみみずコンポスト

別府さん:環境開発事業部のみみず係の別府です。今日は代表の久保と一緒に参加させていただきます。私たちは広島県の会社です。広島県で土木資材やコンクリート製品の販売を行っています。その中で、環境への取り組みの一環として、自社で家庭用のみみずコンポスト容器を制作・販売しています。みみずの養殖場は東広島営業所にあり、広島空港のすぐ近くです。広島空港にお立ち寄りの際は、ぜひみみずの養殖場にも遊びに来てください。

私たちはこのみみずコンポスト容器を制作・販売して、今年で14年目になります。コンポスト容器は黄金の堆肥をコツコツと作ってくれる子にちなんで『金子(きんのこ)みみずちゃんの家』と命名しており、こちらを全国に販売しています。YouTubeもやっており、「ミズリーちゃんねる」のみみちゅーば―としても活動しているので、ぜひ見てみてください。

みみずコンポストについて知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、微生物の力を活用し、そこにみみずが加わることで、生ごみ(有機物)を食べてもらい、そのうんちが栄養満点の土に変わります。これをみみずコンポストと言います。堆肥化にはいろんな方法がありますが、最も自然に近い形で栄養満点の良質な堆肥ができると考えています。

このみみずコンポストの主役はしまみずです。しま模様が特徴のしまみずは、大体5センチから10センチくらいで、とても可愛らしいサイズです。世界には約6000種類のみみずがいると言われていますが、生ごみを食べるみみずはこのしまみずだけだと言われています。とても小さくて可愛らしいみみずが、このみみずコンポストの主役です。みみずに対して抵抗がある方でも、意外と「可愛い」と思っていただけることもあります。好気性分解をできる生き物なので、みみすの体内を通ることでとても良い分解をしてくれて、匂いがしないこともみみずコンポストの特徴です。

ではみみずについて少し話したいと思います。みみずは土の中でコツコツ生きている生き物で、実は11億年前から地球にいて、このようなふかふかの土を作り出してきたのは、みみずやもちろん微生物だったりします。11億年前から生きていて、今も生きている生き物ってとてもすごいことだと思います。このしまみみずちゃんは、なんと二ヶ月で大人になることができ、卵で繁殖します。一つの卵から2、3匹の赤ちゃんみみずが生まれるので、増えるのもとっても早いですね。一日に自分の体重の半分くらいの食べ物を食べることができます。とっても大食いで働き者です。人間だったら毎日自分の体重の半分くらいの食べ物を食べることは難しいですが、みみずはそれができます。みみずのメリットとしては、食べて生ごみを分解することや、その分が栄養満点の堆肥になること、物理的な改善、免疫力や尿の殺菌作用があったり、カリウム、窒素、栄養豊富な成分が含まれています。動き回ることによって、畑でも土をふかふかにして、根も生やしやすく、水分を程よく保ってくれるため、とっても良い土に変えてくれます。そして、なんと土に還っても、それも即効性のある肥料になるという、とっても無駄のない生き物ですね。みみずの特徴としては、堆肥がどれだけ良いものかということですが、お花の花付きが良くなったり鮮やかになったりすること、野菜では糖度が増したり、収穫量が増えたり発芽率がとても良くなります。みみずの堆肥は間違いなく発芽率を高めます。イベントなどに出ると、「なんでみみずなんですか?」とよく聞かれます。みみずは生き物ですし、ちょっと気持ち悪いなと思う方もいらっしゃると思いますが、生き物を扱うからこそ共感を呼び、学ぶことがたくさんあると思っています。教育にも良いことばかりです。

別府さん:たとえば、私たちは実際に東広島市でみみずの授業を行っています。「みみずプロジェクト」と称し、大型のみみず木箱を設置し、実際に保育園や小学校で子供たちが給食の残り物をみみずに与え、循環を学ぶ授業を実施しています。年に4回授業をしていて、まずはみみずについて話します。子どもたちにもわかりやすく、パネルシアターを使って、みみずは実は歯がないんだよ、だからできるだけ細かくしてあげたほうが分解が早いよね、とかその体のつくりについて説明しています。3回目の授業では、実際にみみずの堆肥を使って花を植えます。みみずの堆肥を混ぜることによって、自分たちの給食の残渣が土に変わり、成長していると教えています。そして最後に循環についてまとめを話しています。4回の授業を終えた後は、子供たちは生き物が好きなので本当に抵抗がなくなり、みみずが大好きになって、みんなみみず博士になります。最後には、「みみずって地球を救う生き物だね」と。草の根の運動だと思いますが、子供たちにみみずを通じて、循環型社会を知るきっかけとなったり、体験活動を通して豊かな人間性が得られたり、食育について考えたり、生き物だからこそ生命の大切さを学んだり、探求心を育てることができる情操教育だと思っています。

話は戻りますが『金子(きんのこ)みみずちゃんの家』私たちは7つの特徴をおすすめしています。一つ目は、電気代がかからないこと(①)。そして、安くて(②)、手頃で(③)、場所もとらないこと(④)です。サイズは約45センチ四方の角の箱です、あとは、いつでも処理ができて(⑤)、良質な堆肥ができること(⑥)、最後に楽しくできること(⑦)です。

別府さん:いつでも処理が可能であることは、大きな特徴です。週に2回しか生ごみの収集日がないと困ることも多いと思いますが、夏場には、魚の内臓や魚の頭などの生ごみをみみずに餌としてあげることができます。匂いもしないので、キッチンに置く方も多く、生活の一部として取り組んでいただいた方が良いですね。室内で使用できる家庭用の生ごみ処理容器となっています。

この事業を始めようとしたきっかけは、みみずの大きな処理場を作る提案もあったのですが、家庭にこのみみずを広めることに意義があると考え、日本初の家庭用みみずコンポスト容器を作ろうとしました。そしてこの『金子(きんのこ)みみずちゃんの家』が完成しました。生き物を扱うので不安になることもあるかもしれませんが、アフターフォローはしっかりしており、みみず専用の相談ダイヤルもあります。何かあれば、その相談ダイヤルにかけていただければ、ほぼ私が対応します。みみずに対して抵抗がある方もいらっしゃると思いますが、不思議なことに生ごみを餌としてあげ続けていると、だんだん愛着が湧いてきます。最初は苦手だと思っていた方でも、だんだんみみずちゃんが気になってみたり、「今日は元気かな」とついつい覗いてしまうというお電話もいただきます。みみずだからこそ、豊かな生活が得られると私たちはよく言います。コンポストにはいろんな方法がありますが、教育面でも自信を持ってお勧めしています。もしよろしければ、ホームページやYouTubeをご覧になっていただけたら嬉しいです。以上です。ありがとうございました。

続いて「金子みみずちゃんの家」に対しての質問タイムに移りました。

ー匂わないのは、コンポストの構造の工夫によるものですか?

別府さん:匂わないのは通気性がいい構造であることがひとつあります。でも、もちろん空気が通らないといけないので、この容器は小さな穴が、蓋だったり底だったりに空いています。また、みみずは好気性分解のできる生き物だから基本的には匂いません。あと生ごみの投入の仕方を言っていなかったのですが、この容器の中に土がいっぱい入っていて、スコップで掘ります。生ごみを入れて土を被せる。これだけなんですけど、やっぱり表面に生ごみを出しちゃうと匂いがたってしまうので、しっかり掘って埋めることはしてあげてください。

ーみみずは釣りに使われるみみずといっしょですか。もともと日本にいるみみずですか。

別府さん:釣りはその通りでございます。別名釣りみみずと言って、うなぎとかも釣れるとよく言われます。そのために飼われる方もいらっしゃいます。このみみずは多分外来種だと思います。

ー容器の素材は何でできていますか。重量はどれくらいでしょうか。

別府さん:素材は再生プラスチックを使っています。また容器の中には断熱材も入っているので温度調整はしやすくなっています。重量ですが、箱そのものは非常に軽いです。プラスチックなので。ただ土が入ると、一段あたり、10キロ。堆肥化していくとどんどん重くなるので、一段15キロぐらいにはなります。扱いやすくするために、3段お重のような構造になっていますが、一気に運ぼうと思ったら、結構重たいです。

ーお肉も入れられますか?魚が入れられるというお話はありましたね。

別府さん:基本的にみみずはなんでも食べます。ただ、骨に関しては残りますが、骨も卵の殻も砕いてあげれば、食べられます。苦手なものは香辛料的なもの。食べ残した塩胡椒で味付けしたもの、揚げ物などは一度洗ってあげたりして投入した方がみみずが食べやすいようです。

ーどれぐらいの頻度でかき混ぜる必要がありますか?みみずを痛めてしまう気がします。

別府さん:みみずちゃんが元気でいれば、勝手に下に行ったり、上に行ったり、餌を食べたり、動き回るのであまり土を混ぜたりする必要はありません。たまに餌をあげるついでに掘ってみたりすると思いますが、案外ちゃんとすり抜けるので大丈夫だと思います。

後編に続く:後編はキエーロ、EMボカシのプレゼンです

関連URL:

ローカルフードサイクリング株式会社/LFCコンポスト https://lfc-compost.jp/

NPO法人循環生活研究所 https://www.jun-namaken.com/

光和商事 http://www.kowas.co.jp/

金子みみずちゃんの家 http://www.kowas.co.jp/mimizu/

キエーロ https://kieroofficial.wixsite.com/kiero

EM生活 https://www.em-seikatsu.co.jp/

編集:composter編集部



 
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